「痩せなきゃな」と思った時に、まず考えるのが食事制限でしょうか?摂取カロリーを減らすということですよね?消費カロリーよりも摂取カロリーの方が多いから太ってしまうわけで、摂取カロリーを消費カロリーより減らせば痩せられます。
しかし、ここ10年位でしょうか?「糖質制限ダイエット」の出現で「カロリーダイエット」を否定するような論調も多く見られます。
私も一時期「糖質制限ダイエット」を信望していましたが、上手く行かずに、気づいて見れば62Kgで維持していた体重が75Kgにまでなっていました。
その後、「カロリーダイエット」に切り替えて65Kgまで減量して維持しています。
男性がダイエットに失敗しないために知っておきたいカロリーの話
まずは、カロリーの基本的な知識についておさらいしておきましょう。
1日に必要なカロリー
1日に必要なカロリー=➀基礎代謝量×②身体活動レベル
例えば、50歳の男性で身体活動が「レベルⅡ」の方の1日に必要なカロリーの目安は、
1,480×1.75=2,590Kcal
となります。
茶碗に軽く一杯のご飯(約150g)が252Kcalですので約10杯分ですね。
1日のメニューにすると、こんな感じです。合計2,580Kcalになります。
〈朝食〉785Kcal
ご飯(軽く2杯150g)504Kcal
豆腐のみそ汁(豆腐25g)35Kcal
ハムエッグ(卵1個50g・ハム20g)133Kcal
納豆(1パック50g)100Kcal
野菜サラダ(野菜57g)13Kcal
〈昼食〉596Kcal
月見そば(そば170g・卵50g・かまぼこ10g)344kcal
いなり寿司(ごはん65g・あげ30g)252Kcal
〈夕食〉1,108Kcal
ご飯(軽く1杯150g)252Kcal
野菜のみそ汁(野菜70g)37kcal
生姜焼き(ロース肉90g)301Kcal
ポテトサラダ(じゃがいも70g・ハム10g・野菜30g)165Kcal
冷奴キムチ(とうふ100g・キムチ50g)73Kcal
缶ビール(350ml2本)280Kcal
〈間食〉91Kcal
クッキー(2枚15g)79kcal
コーヒー無糖(150g2杯)12Kcal
イメージできましたでしょうか?理論上は、この1日のカロリー摂取量を続けると体重が平均体重に近づいていって維持されるということになります。
「糖質制限ダイエット」が「カロリーダイエット」を邪魔する3つの理由
ダイエットを進めるにあたって「糖質制限ダイエット」の考え方(解釈の仕方)が、ダイエットの邪魔をしてしまいます。
「糖質制限ダイエット」は、糖質の摂取量を制限することで食後の血糖値の上昇を防ぐダイエット方法で、もともとは糖尿病の治療のために生み出されました。
血糖値の上昇を防ぐことで、血液内の余分な糖質を中性脂肪に変えるはたらきを持つ「インスリン」の過剰分泌を防いで、肥満の予防や解消が期待できるというものです。
これにより、血液内の余分な糖質を中性脂肪に変えるはたらきを持つ「インスリン」の過剰分泌を防ぎ、肥満の予防や解消が期待できるとされています。
低糖質を言い訳にしてカロリーオーバーしてしまう
「糖質制限ダイエット」の特徴として、好きな食べ物を(比較的)我慢せずに済む点があります。
糖質を多く含むお米やパンなどを減らす一方で、肉類や魚介類、野菜や豆類でタンパク質やビタミン、ミネラルを摂取して栄養バランスを整えるのが基本です。
「糖質制限ダイエット」にカロリー制限はありません。
低糖質の食品の多くは低カロリーでもあります。それでも食べ過ぎればカロリーオーバーになります。そして、低糖質とされる食品の中には、とんでもない高カロリーな食品があります。
代表的なのが、マヨネーズです。マヨネーズは15gで100Kcalの高カロリー食品ですが、糖質は、わずか0.3gの立派な低糖質食品です。
ナッツもダイエット時の間食などに推奨されることが多いですが、アーモンド20gは糖質わずか2gで120Kcal、クルミに至っては、20gで糖質0.84gの143Kcalです。
プロセスチーズも危険です。20gで糖質は0.3gですが、カロリーは68Kcalになります。
蒸留酒を言い訳にしてお酒を飲み過ぎてしまう
「焼酎やウイスキーは蒸留酒(糖質ゼロ)だから太らない」という話を聞いたことはないでしょうか?私のようなお酒が大好きな人間にとっては大変ありがたい話です。
しかし、そうは問屋が卸しませんでした。肝臓は500以上の仕事をこなすスーパー臓器なんだそうです。お酒を飲んだ後のアルコールの分解の仕事は有名ですが「代謝」も肝臓の重要な仕事です。
この2つの仕事は、アルコールの分解が優先されます。すると代謝が低下し、その結果、代謝できなかったエネルギーは脂肪として蓄積されてしまうのです。
ダイエット中を理由に運動不足になってしまう
特に「糖質制限ダイエット」でお米の量を大きく減らしてしまったりすると、活動量が減って運動不足になってしまいます。
運動不足だと、筋肉量が減って基礎代謝が低下します。基礎代謝量が低下すると、糖質制限を続けても痩せにくくなります。
また、ダイエットだけでなく、ある程度の年齢になると筋肉の衰えは日常生活を送る上での重大なリスクになりますし、免疫機能の衰えにも繋がることが分かっています。
最近では低価格で気軽に利用できるスポーツジムも増えているので、ダイエットと筋トレに気分転換も兼ねて利用を検討してみてはいかがでしょうか?
6年間の糖質制限生活
私は46歳の時に体重が82Kgありました。誕生日を挟んで3ヶ月程で47歳の時に58Kgまで24Kgのダイエットに成功しました。私は10Kg以上のダイエットに3回以上成功していますが、この時の減量幅が生涯最大です。
私は身長が168cmですので、適正体重とされるBMI22の数値は62Kgになります。ダイエット成功後、2年間程は、この62Kgを維持していました。
しかし、その後の6年間の糖質制限ダイエットで体重を13kg増の75Kgまで増やしてしまいました。その間は「カロリー教育というのは戦後のカロリー不足の中で生まれたものであって、現代のダイエットではカロリーは関係ない」というようなことを吹聴していました。
ご飯やパン、麺類などをあまり食べないことをいいことに、お酒が大好きな私は、妻の手料理を一通り食べ終わった後に、ナッツやチーズをつまみにハイボールや赤ワインを毎晩飲み続けました。
お昼ご飯はサラダチキンやゆで卵を載せたサラダを食べていましたが、マヨネーズをたっぷりかけて食べていました。
「ダイエットは食事が9割で運動は、ほとんど関係ない」などとも吹聴して、看護師の妻と言い合いになることもありました。運動という運動は全くしていなかったです。
まとめ
私は「糖質制限ダイエット」を否定するつもりはありません。しっかりと成果の出るダイエット方法だと思います。ただ、もともと(比較的)食事制限が緩くて取り組みやすいダイエットなので、色々と誤解をしてしまいがち(言い訳にしたり、逃げてしまいがち)な所があります。
あくまでもカロリーを中心に据えてダイエットを進めることで、ダイエットの失敗を防ぐことができます。そして、ダイエットに成功して、理想の体重を実現し、維持することができます。
以上、「男性がダイエットに失敗しないために知っておきたいカロリーの話」でした。
コメント